松江の神社

　「松江の神社を訪ねる」として、2年をかけて松江市内の神社や小さな祠、そして合祀となった神社の旧社地を探し歩いていましたが、その一応の成果として約600箇所を掲載した書籍『松江の神社＆その旧社地』を発刊することにしました。A5版 398頁で、島根県内今井書店、アマゾンで発売中です。よろしくお願いします。
　見本　松江の神社＆その旧社地

　松江市には出雲國風土記に記載され、今に守り継がれた神社をはじめ、林内の小祠まで多数の神社があります。島根県の宗教法人名簿や各種地図、各地区郷土誌などに掲載された神社、また名もない小祠や荒神、塞の神、他の神社へ合祀された神社跡も訪ねてみます。（2021.1.14〜）

　全体の神社については、「神国島根」、「雲陽誌」、各地区の郷土誌、「平成の御造営十周年記念誌たかのみや」、「地名が語る生馬の里」、「地名が語るふるさと古江」、「ふるさと秋鹿の地名と神々」、風土記に記された神社については「解説　出雲風土記」、「出雲国風土記註論」、「出雲神社探訪　出雲國風土記所載神社全399社」、「出雲風土記抄」、延喜式掲載の神社は「出雲国式社考」などを参考としました。

　「神国島根」は島根県神社庁が1996年に出版したもので、市内の神社は173社が載っています。「雲陽誌」は、松江五代藩主松平宣維の命によって亨保二年（1717）に編纂された出雲十郡の地誌で、「出雲国式社考」は、文化文政（1804〜1830）ごろ、「出雲風土記抄」は天和3年（1683）ごろに書かれたものです。

　地域には、神社の他にたくさんの荒神が祀られています。個人で祀るものから、地区で祀るものまで様々です。
　荒神：中国地方の山村や、瀬戸内の島々、四国の北西部、九州北部には、樹木とか、大樹の下の塚を荒神と呼んで、同族の株内ごとにまた小集落ごとにこれを祀る例が多い。部落で祀るものは生活全般を守護する神として山麓に祀られることが多い。樹木の場合は、地主神、作神（さくがみ）であり、牛馬の安全を守るが、甚だ祟りやすいともいう。（ウィキペディア）

　出雲（島根県東部）から伯耆（鳥取県中西部）にかけて、荒神にその年の収穫を感謝する行事が濃密に分布しており、毎年収穫後の11月から12月を中心とする時期に行われます。巨大な藁蛇（わらへび）と大量の幣束（へいそく）を製作し、荒神を祀った樹木や石などに供えることを基調にしながら、多様な形態をもって伝承されています。（鳥取県「大荒神展」）

　松江の神社の位置図（地理院地形図・Googleマップ）
　訪問済の全ての神社・小祠の一覧表（グーグルシート）
　熊野大社合祀神社一覧表

　風土記所載神社の一覧　　　意宇郡の延喜式所載神社の掲載順位置図