七所神社ななしょじんじゃ


 古志町西の谷にあったとされ、大正元年に杢屋神社に合祀されています。他の資料では、七所神社の旧社地を「朝日山」としていますが、「古江村誌」では三笠山としています。「ふるさと秋鹿の地名と神々」の秋鹿郡絵図(元文五 1747)には、朝日寺の横に七所権現が描かれており、七所神社は、二社あったのではないでしょうか。雲陽誌にも、秋鹿郡本郷に七所神社と、古志に七所権現が書かれています。

 「七所神社 天神七代の神をまつる、・・・其所郡中第一の高山なれば四望海上山下目もおよびがたき遠覧の風景なり、」(雲陽誌秋鹿郡本郷の項)

「七所権現 天神七代の神を勧請す、山の高さ百二十間、半腹に本社あり」(雲陽誌秋鹿郡古志の項)

 「天御中主神外四神は、もと七所神社と称し、三笠山に鎮座したが永禄年間(※1558〜1570)字西の谷に移転し大正元年十月十二日合祀」(古江村誌)

 地域の方に尋ねると、「名前はわからないが、野間観音の奥の谷に神社があった。」とのことで、七所神社のことと思われます。

 野間観音を訪ねると、裏に「観音池」があり、その奥にも谷が続いており、池から左へ入った谷が字「西の谷」になるので、その奥にあったと思われます。谷の水田跡は湿地になっており入れず、場所は不明です。

 出雲風土記:毛之社もしのやしろ
 延喜式:
 主祭神:天之御中主命、高皇産霊命、神皇産霊命、伊邪那岐命、伊邪那美命
 境内社:

 所在地:松江市古志町野間
 訪問日:2021年9月19日、2021年11月9日


市道から野間観音への参道がある。野間観音裏にある観音池

橋を渡り左へ入ると西の谷となる。谷の奥は湿地になっている。




松江の神社