多賀神社たがじんじゃ


 朝酌町の大橋川が南へ曲がる所の岸辺に鳥居が建ち、斜面の石段を上がったところに社殿があります。以前は境内は鬱蒼とした杜でしたが、境内の裏側が開発され、樹林がなくなってしまいました。

 出雲風土記抄に、「朝酌上社即朝酌の郷に伊弉冊尊を祀りて大森大明神と曰う、同下社は同郷の多賀大明神にして、伊佐奈枳と熊野大神命とを合わせ祀る社也」とあります。

 雲陽誌には、「多賀明神 伊弉諾尊、神直日神、大直日神を祭る、―略― 当社の縁起を見るに朝酌郷布自岐美社多賀明神の伊奘諾尊也、この山を月向山と云う、東西一町南北一町半あり、朝酌とは此処に鎮座し給いて朝御餼勘養夕御餼勘養五贄緒の処定給うによりて、朝酌と名づけ給う」とあり、地名の起源を記しています。
 また、「明神、月向山に在す時、唐船海上を西より東へ通りけるが舟に沈香の青木を積たり、其時明神翁と現れ宣いけるは、此崎を青木積て通る日本は我が国なり、此岸に船を留て、汝は陸へ上がるべし、我は此処にありと宣いて、俄に雨ふり波風あらく土をもりかけて、舟はついに山となり、青木も生つきたり、この故に山をば唐舟山と名付け給いて、宮作りし給う、今の宮地是なり」とあります。
 また、「山王社 大物主命、船玉社 猿田彦命、恵美酒社 蛭児尊 右の三社は多賀明神の境内にあり」とあります。

 出雲風土記:朝酌下社あさくみのしもつやしろ
 延喜式:
 主祭神:須佐之男命
 配祀神:伊邪那美命いざなぎのみこと伊邪那美命いざなみのみこと宇津名媛命うづなひめのみこと(朝酌上神社)、事代主命ことしろぬしのみこと大己貴命おおなむちのみこと
 境内社:山王社、船玉社、恵比寿社

 所在地:松江市朝酌町970
 訪問日:2021年3月4日

鳥居は大橋川の岸辺に建っている。

明治十二年の石灯籠平成十八年の狛犬

平成二十五年の狛犬

境内の全景手水鉢明治十三年の石灯籠

拝殿扁額本殿

右の境内社左の境内社左前の小さな境内社

社務所鳥居横の矢田龍宮神




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