爾佐神社にさじんじゃ


 美保関町千酌の砂浜海岸の千酌川を北へ渡ったところから参道が西へ続きます。風土記の爾佐社に比定されますが、延喜式の記載順序から、瀬崎の日御碕神社も論社とされています。

 「風土記神社の・・・爾佐社が現在の日御碕神社(※瀬崎)に比定されるとすると、現在の千酌港前にある爾佐神社はどういう存在なのであろうか。千酌大明神の名前が載っている文献もあるようで、千酌には三社大明神が古くから存在していたということである。このように考えると、爾佐社とは別の風土記神社(欠落社)がここにあったのではないかと推測できよう。」(出雲神社探訪)

 「最初の問題である『爾佐社』であるが、本注論では『雲陽誌』を支持し、瀬崎の現・日御碕神社(旧・爾佐神社)を充てることを提唱したい。」(出雲国風土記注論)

 延喜式神名帳にのる社、爾佐三社と申し古来より国史の崇敬厚い社であり、」(神国島根)

 「三社明神 伊弉諾尊伊弉冊尊都久豆美命の三神をまつる、・・・天正元年本社上葺の棟札あれども書載たる事もなし」(雲陽誌)

 出雲風土記:爾佐社にさのやしろ
 延喜式:爾佐神社
 主祭神:伊耶那岐命いざなぎのみこと伊邪那美命いざなみのみこと都久豆美神つくつみのかみ
 配祀神:大山咋神おおやまくいのかみ宇賀神うかのかみ天之忍日命あめのおしひのみこと
 境内社:惣御前社、八坂神社、加茂神社、日吉神社、日御碕神社
 境外社:弁天社、山ノ神社、水神社、恵比須社

 所在地:松江市美保関町千酌1061
 訪問日:2021年5月12日


県道脇から参道がある。反対側は海岸の砂浜神域を示す標柱

手水舎

随神門

大正元年の石灯籠

流鏑馬神馬拝殿

拝殿内の扁額本殿右の境内

磐境日御碕神社加茂・新宮神社

左の境内日吉神社惣御前社

神庫横からの社殿社務所

境内の全景




松江の神社