矢田町の荒神こうじん


 真名井の滝の北北東、約200mの林内に荒神が祀られています。道路から山へ向かって径があり、入ってすぐの左側の林内に手水鉢、石灯籠があり、立石が祀られています。荒神なのか、社日碑なのかよくわかりません。径はさらに奥へ続き、数段の階段を上がった所に注連縄が張ってあり、その奥に石造りの龍の頭部が石の台の上に置かれていました。これは平濱八幡宮の荒神と同じように、稲わらで作る蛇の頭を簡略化したものと思われます。

 「加藤氏には別稿『古代祭祀遺跡』があり、旧社地について言及する。氏は近世の諸氏の研究を紹介し、結論として『眞名井社』を『真名井滝の神社』、『末那為社』をに関しては後藤蔵四郎の『考証』にみえる『滝の北一町の所にある荒神』を充てる。」(出雲国風土記註論)

 雲陽誌に眞名井荒神の項があり、「本社より六町東にあり、風土記に載る眞名井社是なり」とあります。風土記に載る末那為社の旧社地なのかもしれません。

 所在地:松江市矢田町
 訪問日:2021年2月22日


入ってすぐ左に石灯籠がある。手水鉢

立石が祀られている。社日碑か?林内へ径が続く。階段がある。

注連縄の向こうに竜頭が祀られている。





松江の神社