多久神社たくじんじゃ


 鹿島町北講武柏の谷を入り、奥の家で尋ねると、竹藪の中にあったと案内していただきました。「年に一度、木のたもとに、御幣を立てお祀りをしている。」とのことでした。

 奥の家に入る手前の道路脇に一本の木があり、そのたもとに小さな石祠があります。これは、昔疫病が流行った時に祀られた神社の跡ということで、「下多久」、多久神社跡を、「上多久」と呼んでいるとのことでした。これが、「雲陽誌」にいう「多久上下明神」という社名に関係するのでしょうか。

 多久神社は、この場所から明治4年9月20日に現社地に移転しています。

 「慶応二年に北講武村を訪れた小村重義は『多久社拝礼。此所社なし。森に七五三張有のみ』とし、神木の榎にしめ縄が張られている多久社を報告している。・・・それは北講武の柏の字宮迫の『古瀬金市氏附近』の神木とされれいる。」(出雲国風土記註論)

 「当社は遠き古より北講武字宮迫の地に御鎮座ありしを、明治四年九月二十日官名により現在の地に素盞嗚命を御祭神とする熊崎神社に御奉遷し多久神社と改称し奉れリ。」(神国島根)

 「多久上下明神 大国主命を祭る、神木あり、風土記に多久社あり」(雲陽誌)

 出雲風土記:
 延喜式:
 主祭神:天甕津比女命あめのみかつひめのみこと
 境内社:

 所在地:松江市鹿島町北講武柏・宮迫
 訪問日:2022年3月9日


谷の奥へ入る。家の左の竹藪へ向かう。

竹藪の中の木に御幣が立てられている。

上多久と書かれた御幣

下多久

 鹿島町北講武柏の谷を入ると道路脇の小高い場所に一本の木があります。その木の根本に小祠があります。

 近所で尋ねると、「昔、疫病が流行った時に、祀られた神社の跡のようです。多久神社跡を、上多久、ここを下多久と呼んでいる。」とのことでした。

 所在地:松江市鹿島町北講武柏・宮迫
 訪問日:2021年4月15日、2022年3月9日

谷の奥へ入る。道路脇に一本の木がある。木の根本に小祠がある。

下多久と書かれた御幣




松江の神社