布宇神社元宮ふうじんじゃもとみや


 布宇神社が現社地に遷る前の元の場所が字「元宮」として残っているというので、資料館で字界図を調べていただくと、鳥ヶ崎の南西の国道と線路の間に字「元宮」がありました。1699年に火災により消失し、その後現社地に再建されています。当時の宍道湖は山際まで迫っていたと思われるので、現在の畑地ではなく、線路近くの少し高い場所にあったと思われます。

 「当社は『出雲風土記』に『意宇郡波夜志郷布宇社』と記されてあるが、もとはこの所にあったのではなく『出雲風土記』に『此ノ地ニ正倉アリ』と記されてある正倉のあったといわれる現在の元宮と称する所が当社の旧社地である。」(境内由緒書)

 「 ・・・布宇神社がある。この社の西方小丘を300mたどると、湖畔往還近くに元宮跡が地名で残っている。」(島根県歴史の道調査報告書山陰道Ⅱ)

 「尚、現在の境内も雰囲気はいいが、字名からすると旧社地は北の海岸付近であることがわかる。」(出雲国風土記注論)

 出雲風土記:
 延喜式:
 主祭神:大己貴命
 境内社:

 所在地:松江市玉湯町林本郷
 訪問日:2022年4月28日


玉湯町林
民家から奥が字元宮
畑になっている。 線路沿いの山際にあったのではないか。



字元宮の位置

字界図




松江の神社