比婆山社ひばやましゃ


 旧版地形図を見ると、西忌部町下忌部の山に神社のマークがあります。この山は大平山といい、この山にあった神社は比婆山社で、現在は日野目天神社の境内に遷されています。比婆山社は正確には、比婆山粂神社というようです。
 下忌部の集落で大平山へのルートを尋ねると、「山の下にある3軒の家の右端の家の脇から谷を上がるのがいい。」と教えていただきました。山に神社があったことは、知る人はいませんでした。

 家の脇の墓地の前を通って竹藪に入り、谷に沿って奥へ進むと、鉄塔の案内標識に出会います。標識の示すNo.7に向かって急斜面の細い道を上ります。竹の枯れ葉が積もって、滑り落ちそうになりながら、這うようにして斜面を上りきります。斜面を上ったところで、鉄塔巡視路はまっすぐ続きますが、右へ分かれて踏み跡があるので、上へ向かって登っていきます。12分ほど登ると、平坦な尾根に着くので、今度は尾根に沿って北東へ下がって行きますが、神社跡の様子は見られません。旧版地形図の鳥居のマーク附近を丁寧に探すと、不自然な石の集まりがありました。神社跡との関連はわかりませんが、この辺りが跡地ではないかと思われます。

 「比婆山社 仝上(※下忌部部落)大平山にあり伊弉冊命を祀る社殿三尺四方祭日五月九日九月九日とす。講中下忌部全部」(忌部村誌)

 出雲風土記:
 延喜式:
 主祭神:伊弉冊命
 境内社:

 所在地:松江市東忌部町下忌部
 訪問日:2022年6月25日


西忌部町下忌部
左の奥が大平山
右端の家から山へ向かう。 家の脇の墓地の前から奥へ入る。

竹林へ向かう。 谷を上がって行く。

鉄塔巡視路へ出会い、鉄塔No,7へ向かう。 左の斜面へ上がる。 急斜面の細い道を上る。

急斜面を上がり、巡視路から右へ分かれる。 上に向かってまっすぐ上がる。

尾根の平場に上がり、東へ下がる。 尾根筋を下がっていく。

旧版地形図の鳥居のマーク附近 不自然に石が集まっている場所がある。 この辺りにあったのだろう。






松江の神社