丹部神社たんべじんじゃ


 宍道町佐々布の荻田地区の谷を少し山手に入ると、西側の集合住宅の脇の路地に参道があり、山際に鳥居が見えます。
 近所の方がおられて、話を聞くことができました。「昔にあった神木の大杉は出雲大社の遷宮に用いられることになった。この前の川は当時は深く、この川で運び出されたが、『私は出雲大社よりも格が上なので、出雲大社の用材にはならない』と言って、海に沈んでしまわれた。また、神が依代として出雲大社のような社殿を求められた。氏子たちはとてもそのような求めには応じられない。氏子たちは、それでは大きな社殿を造るために杉の苗を植えてあげる。やがて大社より大きな宮ができるに違いない。神はやっと納得して杉の苗に降りられた。」とのことでした。

 「当社の創立年代は不詳であるが本殿はなく神木を以てご神体とし、地区の守護神として崇敬されている。」(境内略記)

 「創立年代は不詳であるが、明治四十年全国合祀令の出た際大森神社の一角へ合祀したが、昭和二十三年大森神社より分離独立し宗教法人として発足し財産も分離した。」(神国島根)

 「丹部明神 罔象女命なり」とあります。(雲陽誌)

 「1909年(明治42年)に大森神社の境内神社となったが、1948年(昭和23年)、宗教法人として大森神社から分離・独立した。本殿はなく、神木を祀る。」(宍道町史)

 出雲風土記:
 延喜式:
 主祭神:月夜見尊つくよみのみこと
 境内社:

 所在地:松江市宍道町佐々布2214
 訪問日:2021年4月24日


路地に参道がある。川を渡って鳥居をくぐる。

参道の奥に杉の大木が祀られている。

手水鉢

奥の杉の木も祀られている。社務所




松江の神社