三所神社さんしょじんじゃ


 八束町入江の道路沿いに鳥居があります。
 境内社に狛狐が置かれたものがあり、稲荷社と思われます。「神国島根」に「境内社 若宮(稲倉魂命)」とあり、稲倉魂命は稲荷神社の祭神なので、この稲荷社の名称が若宮ということでしょう。右の石段の上にある境内社が、大塚山から合祀された焼火神社と思われます。

 「三所神社には大己貴命、事代主命、三保津姫命の三神を祭る。春日神社、若宮社、焼火社を合祀する。」(八束町パンフレット)

 「勧請創立年代は不詳であるが、往古は蜛蝫社と申していた。中古以来三社大明神と申す。明治初年以来三所神社と改称され、・・・」(神国島根)

 「隣接して、『蜛蝫本』という地名があり、江島にある蜛蝫神社と関連があるのではないかという説があります。」(大根島手帖)

 雲陽誌には、「入江浦 三社明神 大己貴命事代主命美保津姫をあわせまつる。」とあります。

 「『八束郡誌』よりも古い近世の諸書は二つの『蜛蝫社』を「蜛蝫嶋』、大根島の地神大明神、三社大明神に比定している。特に、『出雲国風土記考』以後は『蜛蝫社』を二子村地神大明神、『同蜛蝫社』を入江村三社大明神と区分して比定している。現在、入江村には三社神社はみえず、三所神社が鎮座しているが、・・・本来は『三社神社』が正式名称であったことがわかる。」(出雲国風土記註論)

 出雲風土記:同蜛蝫社おなじきたこのやしろ
 延喜式:
 主祭神:大国主命・事代主命・三保津姫命
 境内社:若宮社(稲倉魂命)、焼火神社(大山祇命)

 所在地:松江市八束町入江655
 訪問日:2021年10月3日


鳥居の扁額手水鉢鳥居後ろの狛犬

神門前にも狛犬が並ぶ。

大きな島石の灯籠神門

大正十一年の石灯籠拝殿拝殿の彫り物

本殿右の境内境内社 焼火神社?

左の境内境内社 若宮

石祠歳徳神境内の全景




松江の神社