比加夜神社ひかやじんじゃ


 配祀神の廣國押建金日命は、坂本町別所にあったが明治期に合祀された諏訪神社の祭神と思われます。

 「古来より人民、産婦守護、安産の神として、また家屋、屋根葺きの神として、尊崇されてきました。」「三五〇年ほど前、元坂本村大字片森にあったのを、寛文年中に現在地に奉遷したものです。」「八岐大蛇神を祀として、悪疫退散の守護神として崇敬されています。」(里の息吹 持田公民館)

 祭神の鸕鷀草葺不合尊は、産屋ができないうちに生まれたところからの名前とされ、神武天皇の父になる。(Wikipedia)

 雲陽誌には「檜萱明神」とあり、「葺不合尊ふきあわせずのみこと也」とあります。

 摂社は八幡、明見、秋葉の三社である。(ふるさと持田の彩)
 この三社のうち、『明見』は同書の明見窟の項に「滝の上手20m辺に洞窟内6畳敷きくらいの岩屋がある。風土記にいうこの地方(山口郷)の開拓神劔日子命(岩坂日子命となっている)を祭っていたが、今は比加夜神社の境内社に遷されている。」とあるものと思われます。

 出雲風土記:比加夜社ひかやのやしろ
 延喜式:
 主祭神:鸕鷀草葺不合尊うがやふきあえずのみこと豊玉比賣尊とよたまひめのみこと玉依比賣尊たまよりひめのみこと
 配祀神:廣國押建金日命ひろくにおしたけかなひのみこと天命開別命あめみことひらかすわけのみこと天之御中主神あまのみなかぬしかみ高皇産霊神たかみむすひのかみ神皇産霊神かみむすひのかみ
 合祀社:
 境内社:八幡神社(祭神:誉田別命ほんだわけのみこと武内宿禰命たけうちすくねのみこと)、秋葉神社(祭神:火之迦具土神ひのかぐつちのかみ

 所在地:松江市坂本町143
 訪問日:2021年2月10日


大きなヤマモモの木から参道が続く。

参道の石段古い苔むした狛犬がある。

石段の途中に随神門がある。随神門の手前の狛犬

随神門手前の四角形の手水鉢文化九壬申年(1812)とある。石段を上がると拝殿がある。

扁額本殿

本殿の右の八幡宮本殿左の秋葉神社随神門横の古い建物は神楽殿か?




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