横田神社よこたじんじゃ


 美保関町下宇部尾の集落の奥へ入ると、山沿いの民家の並びの中に鳥居があり、石段の参道が上っています。

 「『延喜式』神名帳の神社の順序に注目すると、門江社は長見社と横田社の間にあったことになる。森山の横田神社のあたりは古関といい、風土記には戸江せきと載っている。対岸は伯耆国戸江である。門江社はここにあったのではなかろうか。下宇部尾の横田神社は森山にあったのを元禄時代に遷座したようである。森山の横田神社は元は横田山の山頂にあったのを現在地に遷したということから、風土記の横田社と門江社は森山のあたりに二社あり、門江社が横田社として下宇部尾に遷座したのではなかろうか。」(出雲神社探訪)

 「下宇部尾の横田神社が『門江社』であった可能性もみえてくる。・・・もし『門江』を『とえ』と読んだ場合『戸江せき』との関係も想定できる。」(出雲国風土記註論)

 「当社は延喜式内社にして往古森山村内横田と申地に鎮座、又同村内に鎮座の三保神社の両社を以て森山村下宇部尾村両村の産土神としてきたが、元禄拾参辰年両村談判の上横田神社は下宇部尾村宮谷と申地に遷幸した。其筋森山下宇部尾両村より證書取替わし部分決定するを以て下宇部尾横田神社は式社と是迄相心得ていたが、明治三年神社調査の筋より森山村より横田神社を三保神社合殿なりとされた。しかし現在の式社は今此社であると云われる。」(神国島根)

 出雲風土記:門江社とえのやしろ
 延喜式:門江神社
 主祭神:大己貴命おおなむちのみこと
 境内社:国司神社、秋葉神社

 所在地:松江市美保関町下宇部尾338
 訪問日:2021年7月31日


民家の並びの中に鳥居が見える。鳥居から石段の参道が上がる。

社名碑拝殿

平成二十六年の狛犬手水鉢

昭和六十一年の石灯籠本殿社務所

右の境内斜面の上の境内社社殿の全景

左の境内奥に鳥居がある。鳥居の奥には荒神が祀られている。

拝殿横の境内社左奥へ石段がある。境内社

拝殿左の手水鉢古い狛犬左側からの社殿




松江の神社