質留比神社しちるいじんじゃ


 美保関町七類の港から南へ国道を少し上ったところにあります。明治時代に、國吉明神が質留比神社と名前を変え、美保明神を合祀し現在に至っているようです。
 美保神社跡地と言われる場所を訪ねましたが、藪になっており、また近所で聞いても神社があったという話は聞けませんでした。

 「地元の人の話では七類港の北岸の民宿波止屋付近にある恵比寿・歳徳神を祀る小社の右手が『宮浦』に当たり、かつて神社があり現在も鳥居の石材が散在しているという。そこが『美保大明神』であったと考えて間違いないであろう。」(出雲国風土記註論)

 『雲陽誌』の七類浦の項には美保明神と國吉明神の二社があり、質留比神社らしき名前はない。美保明神は浦の北方にあったようで事代主命と三穂津姫を祭っていた。國吉明神は天兒屋根命を祭っていた。江戸時代には質留比神社は無かったようだが、明治時代になると質留比神社と美保神社が現れる。國吉神社は別名支太大明神と呼ばれており、美保神社はこの國吉神社に合祀されて現・質留比神社になったようである。(出雲神社探訪)

 出雲風土記登記の神社なれども由緒不詳。美保津比女命事代主命は八束郡片江村大字七類字スミトコに鎮座美保神社と称し由緒は勧請創立年代不詳。しかるに、・・・明治四十四年十月二十八日本社に合併す。(神国島根)

 雲陽誌に、「美保明神 美保津姫命なり、國吉明神 天兒屋根命なり」とあります。

 出雲風土記:質留比社しちるいのやしろ
 主祭神:美保津比女命みほつひめのみこと事代主命ことしろぬしのみこと
 境内社:明島神社、八坂神社
 所在地:松江市美保関町七類1917
 訪問日:2021年7月20日、2021年9月11日

国道脇に神社がある。鳥居前の狛犬

社名碑

鳥居横の狛犬手水舎

荒神

拝殿扁額

本殿境内社 日御碕・八坂・龍神社、天満宮、荒・水神社社務所

道路側からの社殿



美保大明神跡地

中央の藪が旧社地?




松江の神社